直葬の流れをご説明します

1. 直葬で後悔しないために

費用が安く、身体的負担も少ない直葬ですが、気を付けるべきポイントがいくつかあります。大きなポイントは、故人の生前のご友人に嫌な思いをさせないことと、菩提寺様との関係が壊れないようにすることです。

いずれも事前のコミュニケーションを取ることで、安心して葬儀ができるようになります。

 

2. 直葬の流れとは

ここでは、直葬全体の流れについてご説明します。

2-1. 危篤

危篤には、入院中に病状が急速に悪化する場合や、突然交通事故に遭遇し事態が悪化するといった様々なケースがあります。

2-2. 臨終

臨終の直前は、「意識が薄れる」「話がしにくくなる」「呼吸のリズムが乱れる」「手足が冷たくなる」といった兆候がみられます。

2-3. 葬儀社の手配

病院などの医療施設でお亡くなりなられた場合、最初に葬儀社を探し、連絡を入れます。また医師に死亡診断書を発行してもらう手続きを取ります。

2-4. ご遺体の搬送・安置・死亡届

葬儀社の担当者に、安置場所を連絡します。その後、葬儀社により安置場所へ搬送されます。

またこの時に葬儀担当者と打ち合わせをし、死亡届の提出と火葬許可証の受け取りを役所で手続きします。この手続きは、葬儀社が代行してくれることもあります。

2-5. 納棺

臨終から24時間が経過すると、ご遺体を安置している場所で納棺されます。

納棺は、故人との最後のお別れのタイミングになります。この時にご遺体に法衣を着せたり、花入れもできます。そういったご希望がある場合は、事前に葬儀社の担当者に相談しておきましょう。

2-6. 出棺・火葬

ご遺族や親族にお集まりいただきます。30~40分の納棺の後、出棺になります。ご自宅もしくは安置所から、火葬場に移動します。

2-7. 骨上げ

一般的に、火葬には1~2時間かかります。その後荼毘に付され、血縁の近い方から順に、遺骨を広い骨壺に入れる骨上げ(こつあげ)を行います。

この時、納骨時に必要になる埋葬許可証を受け取って下さい。

2-8. 訃報の送付

逝去後に、関係者に訃報を送付します。直葬の場合でも、3親等内の親族には訃報を送った方がいいでしょう。亡くなったことを速やかに知らせることは、その後のトラブル防止にもつながります。

2-9. 初七日(しょなのか)

初七日は、本来故人が亡くなってから7日目に行います。最近では葬儀後に、僧侶にそのまま初七日法要をしてもらうケースが増えています。

ただし直葬の場合は葬儀当日に僧侶を呼ばないため、初七日法要は故人が亡くなってから7日目に菩提寺で行うことになります。直葬は一般的には僧侶を呼びませんが、小さな祭壇を設け、僧侶を呼んで読経や戒名をつけてもらうことはできます。

2-10. 御礼

一般的に直葬の場合でも、葬儀後に挨拶状を送るケースは多いです。一般的な葬儀の場合は、「一連の法要が無事に終了したことの感謝と報告」です。

一方直葬の場合は、「故人が亡くなったの周知」が目的になります。また挨拶状を送るタイミングは、故人の死後1~2週間前後にしましょう。

2-11. 遺品整理

遺品整理とは、亡くなった故人の持ち物を整理して片づけることです。気をつけるべきポイントがいくつかります。例えば遺言書が見つかった場合、家庭裁判所の検認が必要です。見つけたら家庭裁判所に検認の申し立てをしましょう。

またお仏壇や神棚などを処分する場合、仏壇を購入したお店や菩提寺などにご供養方法を相談しましょう。

2-12. 納骨

直葬の場合、納骨できないトラブルを避けるため、事前に菩提寺に相談しておきましょう。菩提寺に一切相談せず、直葬後に納骨をしたい旨を申し出ても、快く思われない可能性があります。

戒名を依頼する場合は、直葬前に菩提寺に相談しましょう。その場合、15~30万円のお布施を用意しておきましょう。

2-13. 葬儀後の手続きについて

ここでは、葬儀後の手続きについて以下に記します。

2-13-1. 死亡から7日以内の手続き

①死亡届の提出
②埋火葬許可証交付申請書の提出

2-13-2. 死亡から14日以内の手続き

①厚生年金、共済年金、国民年金の受給停止手続き
②国民健康保険の解除
③被扶養者の国民健康保険の加入手続き
④被扶養者の国民年金の種別変更
⑤介護保険資格喪失届の手続き
⑥住民票の抹消届け
⑦世帯主の変更手続き
⑧児童手当の手続き
⑨障害者手帳の返却

2-13-3. 死亡から3ヶ月以内の手続き

①相続放棄、限定承認の申請

2-13-4. 死亡から4ヶ月以内の手続き

①準確定申告

2-13-5. 死亡から10ヶ月以内の手続き

①相続税の申告と納付

2-13-6. 死亡から2年以内の手続き

①各健康保険の埋葬料の申請
②国民健康保険の葬祭費の申請
③労災保険の葬祭料と葬祭給付申請
④高額療養費の申請

2-13-7. 死亡から3年以内の手続き

①生命保険の死亡保険金の請求

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