コンパクトで小さなお葬式
直葬について解説します

1. 直葬とは

コロナの影響もあり、近年は火葬だけで個人とお別れする直葬を選ばれる方が増えています。その割合は2割にもなり、都市部では25%近くになっています。

直葬は、コンパクトで経済的負担の軽い小さなお葬式です。お通夜や告別式を行わず、知人の弔問も受けず、家族のみで弔うお葬式スタイルです。別名で、密葬や火葬式ともいいます。

ご自宅や入院先の病院からご遺体を直接火葬場に運ぶので、式場や祭壇は必要ありません。そのため、お葬式の費用を大幅に安く抑えることができます。

 

2. 直葬のメリット

2-1. 費用を大幅に抑えれます

直葬の一番大きなメリットは、一般的なお葬式に比べて大幅に費用を安くできることです。一般的なお葬式は、200万円前後の費用がかかります。しかし、直葬の場合は大幅に安い価格でお葬式を出せます。

直葬の費用が大幅に安い理由は、いくつかあります。まずお通夜や告別式を行わないという点があります。それにより、お通夜や告別式の会場代や葬儀社のスタッフや司会の人件費、祭壇費等を抑えることができます。

また一般のお葬式にかかる飲食代や、僧侶の方へのおもてなしも不要になります。

2-2. 葬儀の負担が少ない

費用の部分だけでなく、身体的な負担が軽いのも、直葬の大きなメリットです。

具体的には、お通夜や告別式を行わないため、参列者への挨拶や受付対応の負担がありません。当然それらに付随する接待用のお料理を手配する必要もなくなります。

また、香典を受け取ることもなくなるので、香典返しをする必要もなくなります。葬儀のお手伝いをして頂く必要もなく、そういった気遣いからも解放されるという側面もあります。

 

3. 直葬のデメリット

3-1. 個人の友人の不満が生まれる可能性がある

メリットが非常に大きい直葬ですが、いつくかのデメリットもあります。直葬は身内のみで行われるため、故人の親しいご友人などは、少し不満に思われる方もいらっしゃるかも知れません。

そうならないためには、事前に遺族が故人の遺志を受けて直葬にすることを告知したり、直葬の後に弔問の機会を設けると安心です。

3-2. 菩提寺に納骨できなくなる可能性も

従来のお葬式では、菩提寺が檀家の祭祀を執り行っていました。しかし直葬では、菩提寺への葬儀の導師依頼を行いません。そのため、お寺から納骨を断られる可能性があります。

家のお墓がお寺の中にあって直葬をご希望される場合、事前に菩提寺に連絡して相談しましょう。ただし、宗教不問の霊園や公営霊園にお墓がある場合は、こういった問題は発生しません。

 

4. 最後に

直葬は、従来のお葬式と比較すると費用も大幅に安く、身体的負担も軽いコンパクトなお葬式スタイルです。一方で、故人が生前親しかったご友人の方が参列できなかったり、お寺に納骨できなくなるリスクもあります。

安心できるお葬式にするためには、事前にしっかり告知し、菩提寺に相談しておきましょう。

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